何を隠そう、(隠していないけれど)
私は宮脇檀氏のファンである。
子供の頃から高校、大学時代、そして
大人になってからもアイドルやタレント、
俳優などの誰かを好きだったり、
ファンになったり追っかけたりという
ことが全くなく、
これまで
ちょっと追っかけをしてみたくなったのは
宮脇檀氏と寺島実郎氏のお二方だけ。
多分、色恋、疑似恋愛という感情が
わくことなく、感性と知性に
惹かれる性質なんだと解釈している。
宮脇氏の著書は気軽に読めるものばかり
だけれど、一般的には固定概念やこれまで
刷り込まれたものを排除してから
読まないと、その真意が伝わらないかも
しれない。
「住まい方は生き方」とあるように
今の仕組みの中での住宅のあり方、捉え方
を再考させてくれる内容だと思う。
パッケージ化された素材や設備は
誰のためにそうしてあるのだろう。
住むひと一人一人が違う環境で
違う立地条件で、違う家族関係で
違う・・・、
としたら共通のパッケージや
企画は提供する側の利益と利便性が
優先された結果である。
今はこれまでより更に収益性が最大に
重視され、個々の事情が切り捨てられて
いると感じる。
だからこそ1983年に刊行されたこの本が
とても新鮮で新しく感じるのだと思う。