先週、Web受講で 京都工芸繊維大学 社
会人対象リカレント教育プログラム
ヘリテージ アーキテクト養成講座 プレ
講座(WEB)を受講した。
文化財保護の対象が拡大する中で、使い続
ける前提の活用も広がり、現実的な問題を
解決しつつ、その保存のあり方とその問題
に対応する人の教育も必要ということであ
る。
古民家や古い建築物については、この仕事
を始めた当初から保存・活用について学び
、参加する機会には参加させてもらってき
た。
貴重な歴史的建築物も見たい!と思えば、
割りにフットワーク軽く出かけて行った。
ただし、飛行機が大の苦手の私は昨年の
北欧行きを思い切るまで、海外へはほとん
ど出かけてはいなかったけれど。
日本では比較的簡単に貴重な建築物が壊さ
れていき、その後には比較にならないほど
重みのない、お金だけかかったけどチープ
な建物にすり替えられてしまう。
北欧 建築の旅に出かけて
社会システムなどで30〜50年は日本が遅
れてしまったと感じるなど、数々の日本と
の違いを肌で感じてきたのだけれど、50〜
60年前の建築物はメンテナンスを入れな
がら普通に居住、または使用されている。
その状況は、無理してそれを「保存する」
というのでなく本当に普通に使っているの
である。
時代に合わせて変化させる部分もありなが
ら、簡単に壊すのではなく、先人の遺した
建築を活用していくその自然な行為は、や
はり価値観の違いなのだと痛切に感じた。
・・・でも
日本にも誇れる価値観は確かにあったはず。
どこかに置き忘れてしまったその、自然の
中で謙虚に共生する価値観、自然から頂い
たものをとことんまでつかって無駄のない
暮らしをする価値観。戦後生まれの私もそ
れをちゃんとはわかっていないと思う。
それでも、その価値観をきちんと持って日
々暮らしている人がまだまだたくさんいら
っしゃる今なら、全体でその価値観、感覚
を取り戻すことはできるのだと、ギリギリ
のタイミングかもしれないけれど、まだ間
に合うのだと思う。
以前、
LIXIL 10+1 の「文化的景観』を読んで、
「環境の中に建築がある」という言葉に感銘
をうけたのを覚えているが、今回のWEB講座
にその先生も登壇されていらっしゃった。
文化的景観保護、はそこでの暮らしの環境、
人の営みを守るということだとも書かれてい
た。
近い場所では、岐阜や宇治市での取り組みが
紹介されていて、その環境の美しさに魅了さ
れたのを記憶している。
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